函館中央病院は認可施設のため、検査でわかることは13トリソミー、18トリソミー、21トリソミー(ダウン症)の3種の染色体の数的変化になります。性染色体異常や性別判定は検査できません。
検査の流れとしては、カウンセリング実施後、非確定検査で陽性だった場合のみ、確定検査へと進みます。
また、検査対象となる妊婦さんの条件は下記のいずれかに該当する場合とされています。
- 出産予定日の時点で35歳以上であること ※年齢制限の無いNIPT検査はコチラ
- 染色体異常の子どもを妊娠または出産したことがあること
- 夫婦どちらかが染色体異常の保因者であること
あてはまるかどうかよくわからない場合は、検診先の病院で相談されることをおすすめします。
【カウンセリング】 |
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遺伝カウンセリング |
NIPT費用に含まれる |
【非確定検査】 |
母体血中胎児DNAを用いた無侵襲的出生前遺伝学的検査 (NIPT) |
20万円前後 |
【確定検査】 |
羊水検査 |
陽性であった場合は無料 |
函館中央病院の出生前診断の予約方法と注意点
①かかりつけ医からのみ予約可能
函館中央病院は、かかりつけ医からのみ予約可能です。かかりつけ医に記入用紙をもらって、届けてもらったのちに予約ができます。
函館中央病院での分娩予約がなくても、検査のみ受けられますので、考えている方はかかりつけ医に一度相談してみましょう。
②同意書は夫婦どちらともの署名が必要
遺伝カウンセリング後に、検査実施の同意書が必要ですが、こちらは夫婦どちらともの署名が必要です。ですが、遺伝カウンセリング自体は、夫婦での参加は必須ではありませんので、どうしても仕事等で出席できない場合でも、受けることができます。
函館中央病院の特徴(選ばれる理由)
①総合周産期母子医療センターである
函館中央病院は、総合周産期母子医療センターが設立されています。
北海道では4施設が認定を受けており、そのうちの一つがこちらの病院となります。道南地域では、唯一の認定施設です。
総合周産期母子医療センターは、相当規模のMFICU(母体・胎児集中治療管理室)を含む新生児病棟があること、リスクの高い妊娠に対する医療、高度な新生児医療等の周産期医療を行うことができると都道府県から認められた施設のことです。
妊娠中や出産時に何かトラブルがあったとしても、転院せずにその場で適切な治療が受けられるため、安心です。
②遺伝カウンセリングは診療部長が実施
産婦人科診療部長による遺伝カウンセリングが受けられます。(毎週月・木曜日のみ)
こちらの診療部長は、日本産婦人科遺伝診療学会認定制度の認定を受けています。認定をうけるためには、遺伝医学についての講習やカウンセリングのロールプレイ研修などを経て、かつ試験に合格しなければならず、遺伝診療について十分な遺伝医学の基礎的・臨床的知識がある方といえるでしょう。
遺伝カウンセリングは日常診療とは違うスキルや知識を求められるため、産科医の方すべてができるわけではありません。遺伝カウンセリングは、命について話し合うとてもデリケートな場ですので、専門的な知識を持つ医師による遺伝カウンセリングを受けられるかどうかは、とても重要です。
③オンラインマザークラスがある
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、母親学級(マザークラス)が開催されない病院が増えてきています。しかし、こちらの病院では、通話アプリなどを使って出産の準備や授乳について自宅で講習を受けられるようになっています。
はじめての出産だと、不安なことや心配なことがたくさんあると思いますので、助産師さんに直接質問できる機会があるのは安心ですよね。
オンラインマザークラスのネット申し込みは、函館中央病院のホームページから行えます。
函館中央病院について(基本情報)
住所 | 北海道函館市本町33番2号 |
受付時間 | 9:30~11:30 13:30~16:00 |
電話番号 | 0138-52-1231 |
休診日 | 日曜日・祝日 |
函館中央病院への行き方(アクセス)
【最寄り駅】
JR 函館駅から
・市電 中央病院前下車
・函館バス 中央病院前下車
函館空港から
・函館バス 中央病院前下車
【専用駐車場の有無】
有料駐車場あり
まとめ
函館中央病院は、道南で唯一NIPTが受けられる病院です。いままで道内での認可施設は北海道大学などしかなく、札幌まで通わなければならずに予約も取りづらい状況でした。
今回あらたに函館中央病院が認可施設に加わり、道央以外にお住まいの方でもNIPTが受けられるようになりました。函館中央病院は総合周産期母子医療センターの認定も受けているので、なにか疾患が見つかった場合でも、継続して適切な治療が受けられます。