東京都のNIPT検査

国立成育医療センターの出生前診断(NIPT)の費用・種類とは?

国立成育医療センターで受けられるNIPT検査とその費用

国立成育医療センターは認可施設のため、検査でわかることは13トリソミー、18トリソミー、21トリソミー(ダウン症)の3種の染色体の数的変化になります。性染色体異常や性別判定は検査できません。

検査の流れとしては、カウンセリング実施後、非確定検査で陽性だった場合のみ、確定検査へと進みます。

また、検査対象となる妊婦さんの条件は下記のいずれかに該当する場合とされています。

  1. 出産予定日の時点で35歳以上であること
    ※以前はこの規定があったが、現在はこの年齢に達していない場合でも個別に相談可能となっている。
  2. 染色体異常の子どもを妊娠または出産したことがあること
  3. 夫婦どちらかが染色体異常の保因者であること

あてはまるかどうかよくわからない場合は、検診先の病院で相談されることをおすすめします。

※カッコ内は検査可能期間
【カウンセリング】
遺伝カウンセリング
約10,000円/時間
【非確定検査】
妊娠中期母体血清マーカー検査 (クアトロテスト)
(妊娠15-18週)
約16,000円/回
妊娠初期コンバインド検査 (妊娠11-13週)
約30,000円
母体血中胎児DNAを用いた無侵襲的出生前遺伝学的検査 (NIPT)
(妊娠10-16週)
約180,000円
【確定検査】
絨毛検査 (妊娠11-14週)
約160,000円
羊水検査 (妊娠16週以降)
約160,000円

国立成育医療センターの出生前診断の予約方法と注意点

①NIPT検査予約は検診先の産科医が実施

国立成育医療センターのNIPT予約は、ご自身ではできませんので、検診先の先生から医療連携室へ電話予約してもらう必要があります。(医療連携室:03-5494-5486

毎週火曜9時から、翌々週分の予約受付が開始されます。もし空きが出た場合は翌週から予約が開始されます。

予約が確定した後は、国立成育医療センター指定の診療情報提供書を持参して受診しましょう。

詳細については、病院ホームページにあるこちらをご参照ください。
「周産期遺伝外来のご予約について(医療機関の方へ)」

②遺伝カウンセリングとNIPT検査は同日実施

国立成育医療センターでは、毎週火曜の午後、水曜の午前午後、金曜の午後が外来日となっています。

遺伝カウンセリングを受けてNIPT検査を受けると決断した場合は、当日中に採血を実施することが可能となりますので、NIPT検査を受けることをすでに決めている方は、カウンセリングと同日に検査が受けられるよう、日程調整に注意しましょう。

ちなみに羊水検査や絨毛検査まで同日に実施することはできません。

③遺伝カウンセリングは夫婦で受けることは必須ではない

国立成育医療センターでは、検査前の遺伝カウンセリングは夫婦で受けることを推奨しています。

しかし、都合がつかない場合は、妊婦さんのみの同意書にてNIPT検査を受けることができます。

夫婦で来ることがどうしても難しい場合は、一度病院へ相談してみることをおすすめします。

国立成育医療センターの特徴(選ばれる理由)

①該当外来医師の全員が専門医資格あり

国立成育医療センターでNIPT検査を受ける場合、「周産期遺伝外来」という科で検査は行われます。

この周産期遺伝外来には、現在9名の外来担当医師が在籍していますが、その全員が「臨床遺伝専門医」という遺伝学の専門資格を持つ医師となっています。

その他にも2名の認定遺伝カウンセラーも在籍しており、万全の態勢が整っているといえるでしょう。

②コンバインド検査が可能な実施施設である

コンバインド検査というのは、これまで別々に行われていた母体血清マーカー検査とNT検査(nuchal translucency)を組み合わせて妊娠初期に行う検査になります。

この検査では、ダウン症候群および18トリソミーであるリスクを評価する検査です。

NIPT検査と大きく違うのは、年齢制限がないこと、超音波上でわかる胎児の現時点での身体的異常も同時に診断できること、費用がNIPT検査と比較して安いという3つです。

コンバインド検査もNIPT検査と同様、非確定検査になりダウン症候群の90%を、18トリソミーの94%を検出可能といわれています。

現在日本でコンバインド検査ができる病院は10施設のみとなりますので、NIPT検査対象外の妊婦さんで、出生前診断が気になっている方は一度考えてみてもよいかもしれません。

③対象外妊婦であっても、NIPT検査を受けられる可能性がある

2019年10月より、「高年齢の妊婦=35歳以上」という設定を変更し、各妊婦さんの背景に合わせて相談できる体制に変更されています。

年齢による染色体疾患の出生確立の捉え方は個人個人で違うため、という理由によりこのような変更が行われています。もし特別な想いや事情があって、どうしても受けたいと思われる方は、一度病院へ相談されてもいいかもしれません。

国立成育医療センターについて(基本情報)

国立成育医療センターはすべての科で「予約制」となっています。

紹介状確認があるため、紹介状が手元にある状態で下記番号に電話予約しましょう。

かかりつけ医の先生から予約してもらう場合は、医療連携室(03-5494-5486 8:30-16:00)へ電話してもらいましょう。

住所 東京都世田谷区大蔵2-10-1
受付時間 平日8:30-17:00まで
電話番号 03-5494-7300(代表)
休診日 祝祭日

国立成育医療センターへの行き方(アクセス)

【最寄り駅】
 電車: 小田急線 祖師ヶ谷大蔵駅 (徒歩15分)
 バス: 小田急線 成城学園前駅より 小田急バス、東急バス (約10分)
    東急田園都市線 用賀駅より バス (約15分)
    東急田園都市線 二子玉川駅より バス (約25分)
    渋谷駅より バス (約40分)

【専用駐車場の有無】
 有料専用駐車場(1つ)

国立成育医療センターの場合、子ども連れOKとなっていますので、上のお子様がいらっしゃる方も安心して通院できます。

まとめ

国立成育医療センターには、遺伝診療科という遺伝性疾患を持った方たちの診療を専門で行う科が設置されています。

そこでは、現在の懸念はもちろん、次世代のことも見据えての治療が受けられます。

もし先天性疾患を持った赤ちゃんを出産された場合でも、国立成育医療センターでは長期にわたって十分なケアを受けられるといえるでしょう。